日経ビジネスのデジタル家電悲観論とイノベーションのジレンマ

  • 2009/05/17(日) 18:52:18

学生時代に、日経ビジネスを定期購読してから2年目になりますが、どうも最近の日経ビジネスは悲観が過ぎる気がします。
例えば、特集企画は批判的な内容でも、対策案を提案し、具体化している日本企業を挙げているのですが、今週の特集記事ではほぼ悲観論が占められていました。

今週の特集記事「激安デジタルの驚異 〜液晶テレビは誰でも作れる〜」の記事項目の見出しは以下の通りになっています。

激安デジタルの驚異〜液晶テレビは誰でも作れる〜
 5万円テレビはこう作る
 ・テレビ選びの基準がかわる?
 ・不況が生んだ激安液晶テレビ
 ・高機能はもう要らない
 ・デジタル3兆円市場が消える
 ・価値の源泉、気づけばリスク
 山賊ケータイ、市場略奪
 ・価格は正規品の8分の1」も
 ・山寨機の経済圏が確立
 ・日本流の市場開拓に暗雲
 ・日経部品・素材は新興国シフト
 ・NECは高級ニッチ路線に転換
 ネットとの融合は幻想
 ・「ネットでも儲ける」が合い言葉だが
 ・IT業界の巨人も参戦
 ・「進化」でなく「変異」の開発を

日経ビジネス 5月18日号 P24〜P38(日経BP社)


上記記事で挙げられている中で挙げられている対策案らしい内容が記述されてるのは『「進化」でなく「変異」の開発を』の項目だけでした。ただ言ってることは的外れではないんですよね。

要は、日本の家電業界はクレイトン・クリステンセン氏の挙げている「イノベーションのジレンマ」の状態にあるのではないかと私は思っています。
参考:イノベーションのジレンマ(Wikipedia)

ちなみに、クリステンセン氏は2003年の基調講演にて、従来商品の価値を打ち壊す「破壊的イノベーション」に対抗するにはどうすれば良いのかについて以下のように語っています。

 破壊的イノベーターを相手に巻き返しを図るためには、大企業は子会社を設立し、しかもその子会社に親会社を脅かすほどの自主性を与える覚悟が必要です。最近、いくつかこのような例が現れています。HPはレーザープリンタ事業の一環としてインクジェットプリンタの販売を行っていましたが、あまりうまくいきませんでした。そこでHPは、レーザープリンタ事業に影響が出るのを覚悟で、バンクーバに独立組織を設立しました。

(一部引用)

イノベーションのジレンマに陥る優良企業たち(CNET JAPAN)


上記のように、悲観的な状況においても対策を挙げられることはいくらでもできます。
正直なところ、批判文だけならネット上のブログや掲示板で十分です。
私が情報にお金を払っているのは、個人では扱うのが難しい、具体的で前向きなレポートや提言であり、そこら辺の素人に行える程度のものではないのではありません。
日経ビジネス誌にはその辺りをもう少し考慮していただけるとありがたいのですが。

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