Apple、iPadお披露目。普及なるか?

  • 2010/01/30(土) 13:13:22

米国時間1月27日、Appleによる対ネットブックの位置づけにあたる商品、iPadが発表されました。端的に言うと大きなiPhoneやiPod Touch。
されど、新しく始まった電子書籍販売サービス"iBookstore"と合わせて、総合メディア端末としては無限の可能性を秘めているかもしれません。

■気になるサイズ、スペックは?
Apple公式サイトに、既にスペック類は発表されています。以下、公式サイトの「iPad 技術仕様」ページから一部を書き出したものです。

・サイズ
高さ:
242.8mm
幅:
189.7mm
奥行き:
13.4mm
重量:
0.68kg(Wi-Fiモデル)
0.73kg(Wi-Fi + 3Gモデル)

・解像度
1024×768ピクセル、解像度132 ppi

・バッテリー
Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生:最長10時間


サイズとしては、B5が257*182なので、B5サイズの紙に近い感じでしょうか。この大きさで1024*768ピクセルで書籍を読むというのは、あまり不自由がないと思われます。
後、重さが680gとのことですが、Yahoo知恵袋のこちらの回答で、A4一枚が4〜5g程という回答があったため、大体150頁から200頁のA4の本に相当するでしょう。

サイズと重さ的に考えると、満員電車での使用は少々厳しいと思われますが、ちょっと座れる環境で読書や映像視聴なら軽々とできると思われます。

今現在、iPhoneを使っていますが、ちょこっとネットブラウジングならば十分出来ますが、例えば青空文庫で小説を読もうとするとかなり厳しいんですよね。A4サイズのノートパソコンも持ってますが、重さは2kgオーバー。気軽に室内で使用できるようなものではありません。

と考えると、書籍や映像などを持ち歩き試聴するプレイヤーとしてはちょうどいい位置づけにあるんですよね。

■日本での普及はもう一手必要?

ただ、これが日本ですぐに普及するかというと、正直微妙な気がします。まず、電子書籍販売のiBookstoreが日本では開始されません。つまり、コンテンツが米国と比べて大幅に制限されることになります。
例えば、音楽でしたらCDから取り込むことが簡単にできますが、書籍を電子化するとなるとかなりの手間が必要となります。

しかし、日本でもまったく展望がないかというとそうでもありません。今年1月13日に、電子書籍協会が立ち上げられ、書籍の電子化に弾みがつきそうな見通しです。


 講談社や新潮社、集英社など主な国内の出版社21社が、一般社団法人「日本電子書籍出版社協会」(仮称)を2月に結成する。電子書籍市場の拡大、米国の電子書籍大手、アマゾンの読書端末「キンドル」の日本語版発売が想定される中、主要出版社が書籍電子化に団結して対応することなどが狙いだ。

(以下略)

電子書籍協会:国内出版21社が結成 アマゾンに対抗−−来月


おそらく今日明日で日本でもiBookstoreが立ち上がるという訳ではないでしょうが、良く話題にのぼる出版社が抱える危機感を考えると、少なくとも日本で電子書籍サービスがまったく立ち上がらないというのはありえないです。

少なくも10年以内には、紙の書籍が半減化している。そんな未来がくることを願ってはやみません。

Amazon?Apple?アメリカで活況を帯びる電子書籍の新サービス

  • 2010/01/24(日) 16:00:20

家の中の本棚が増えていく。本棚が上手って机や床に本が積まれる。本当は処分した方がいいのだろうが、もう一度読み返すことを考えると売ることも捨てることもできない。旅行に行こうとすると、荷物の重さの何割かが書籍類になっている。

本を頻繁に読む方は、上記のような経験をされてことがあると思います。少なくとも私はそうです。
そんな人間にとって、電子化され、いくらでも本を持ち運ぶことのできる電子書籍は待っても待ちきれないものです。

そんな電子書籍において、活況を呈しているのがアメリカです。AmazonやAppleはこの電子書籍において新サービスが立ち上げられています。


■積極攻勢を仕掛けるAmazon
電子書籍というと、まず思い浮かべるのがアメリカAmazonのKindleです。

InternetWatchの記事「Kindleに挑む新製品群−電子書籍端末が続々(2009年11月2日) 」によるとKindleのシェアはこの時点で6割と大きなシェアを占めています。

また、ハードウェアだけでなく、ソフトウェア面での拡充にも努めており、出版としてのサービス「Kindle Digital Text Platform」では、今まで著作者の取り分を売り上げの35%としていましたが、これを70%とするオプションをつい最近発表しました。

 米Amazon.comは20日、電子書籍端末「Kindle」シリーズ向け出版物の著者印税率を70%にするオプションを発表した。

  Amazon.comでは、個人作家であっても、Kindle Digital Text Platform(DTP)を使用し、Kindle向け出版物を出版できる仕組みを提供している。これまで、同プラットフォームを使用した際の著者印税率は35%だった。今回発表されたオプションでは、その金額は2倍になる。

 ただし、70%の印税率が適用されるためには制約もある。まず、著者側が読者のダウンロードコストを負担する必要がある。ダウンロード費用は1MBあたり0.15ドル。現在、Kindleで流通しているファイルの平均サイズは368KBだとしており、その場合のダウンロードコストは0.06ドルになる。

(以下略)


Kindle向け出版物の著者印税率を70%に倍増できるオプション (InternetWatch)


著名な漫画家でありながら、自身で漫画の販売を行っている佐藤秀峰氏などの存在や、同人出版が盛んである日本の環境を考えると、このKindle関連のサービスが乗り込んできたときに、著作者が出版社の手から離れる「黒船」となるかもしれません。


■Appleは新タブレットPCで電子書籍を狙う?
1月27日のイベントでは、Appleの新タブレットPCが発売されると目されていますが、このタブレットPC発売を契機として、電子書籍の販売に乗り込んでくると目されています。

27日に開催される米Appleのスペシャルイベントについて、何が発表されるかで話題が持ちきりだが、同時に今後のタブレット製品の展開をにらんだ業界各社との提携にも注目が集まっている。米Wall Street Journalが18日(現地時間)に報じた内容によれば、大手出版社の英HarperCollins Publishersがタブレット製品への同社の電子書籍提供をにらんだ交渉を行っているという。

(以下略)


AppleがHarperCollinsなど大手出版社らと電子書籍配信で交渉 - WSJ報じる(マイコミジャーナル)


このタブレットPCはiPhoneOSが使われると言われ、OSのアップデートとともにタブレットPCの電子書籍はiPhoneやiPod Touchでも閲覧できるようになるでしょう。既にiPhoneなどは日本市場に浸透しており、コンテンツ販売サービスが始まれば、一気に普及する可能性があります。


電子書籍について、「紙媒体じゃないと無理」意見をちらほら見かけますが、普及に伴い段々と慣れていくのではないかと思います。また、電子ペーパーなどの技術は紙媒体に近づけるための開発努力が続けられていて、そのうち解決すると思われます。
出版不況といわれる中、書籍にイノベーションが起こることは大歓迎ですし、なにより将来的には図書館に匹敵する書籍を持ち運べるという未来は夢があります。

そのため、次々と新しいサービスの話題が持ち上がる現状は非常に頼もしいものがあります。

Googleは我慢の限界 -もう検閲には従わないとの姿勢を示す

  • 2010/01/17(日) 09:58:26

中国からのサイバー攻撃を発端として、Googleは中国の体制に不満をもらし、中国においての検閲には従わないとして検索エンジン

この問題においてはアメリカ政府も動いており、米中間の新たなる火種となりそうになっています。

■Googleの不満は検閲とサイバー攻撃
この騒動の発端は、1月12日にGmailのを使用している中国活動家アカウントに対して、攻撃を受けたというものです。

 米Googleは12日、中国の人権活動家のGmailアカウントに対して攻撃が行われたことを明らかにした。この問題などを受け、場合によっては中国事業からの全面的な撤退も辞さないとの見解を公にした。

(以下略)

Googleが中国からの撤退示唆、「検閲をこれ以上容認できない」(Internet Watch)


この問題についてのGoogleの姿勢についての報道は、大体Googleのブログに投稿された
A new approach to China(The Official Google Blog)
が元になっているようです。

CNET JAPANの翻訳記事の一部に、このブログ記事について言及されています。

 「これらの攻撃と彼らがあらわにしてきた監視、そして、ウェブでの言論の自由をさらに制限しようとするこの1年間の企てを総合的に考慮した結果、われわれは中国における弊社事業の実現可能性を精査すべきだという結論に達した。
われわれはこれ以上、Google.cnにおける検索結果の検閲を積極的に行わないことに決めた。
そして、これからの数週間、われわれが法律の範囲内でフィルタのない検索エンジンを運営できる根拠について、中国政府と話し合っていくつもりだ。
これによって、Google.cn、さらには中国にある弊社オフィスを閉鎖しなければならない事態になる可能性があることを、われわれは認識している」(Drummond氏)


グーグル、中国での検索結果検閲を廃止へ--同国から撤退の可能性も
(CNET JAPAN)


つまりは、今までの検閲のみならば我慢の範囲内となっていたが、今回のサイバー攻撃も含めると、Googleの社是「邪悪になるな」から外れてしまうということになるのでしょう。

既にGoogleは中国の検閲フィルタを外しており、例えばGoogle.cnの画像検索で"the Unknown Rebel"(無名の反逆者)を検索しても引っかかる状況となっています。

参考
Google.cn画像検索での"the Unknown Rebel"の検索結果
無名の反逆者(Wikipedia)

■果たしてGoogleに利益は?
さて、この問題について、斜に構えた人の「中国じゃ百度に勝てないことを悟っての撤退であって、今回の騒動は宣伝に過ぎないんじゃないか」という意見をちょこっと見かけましたが、最近まで百度とGoogleのシェアは近寄りつつあったようです。

  アイルランドのStatCounterが1月13日にまとめた中国ネット検索市場の統計によると、過去半年間でシェアトップの中国Baidu(百度)と2位のGoogleとの差は急速に縮まった。2009年7月時点でBaiduのシェアは68%、Googleは30%だったが、12月時点にはそれぞれ56%、 43%に接近した。

(一部抜粋)

中国撤退におわすGoogle、しかし現地の検索シェアは4割に拡大
(Serchina)


つまり、中国の巨大市場でこれだけ獲得していたシェアを失う公算が高く、しかもライバルのマイクロソフトはGoogleとは反対の姿勢をとっています。

 Microsoftに中国事業から撤退する計画はあるかという質問に対して、バルマー氏は「ノー」と答えた。

 「そんなことをしてどんなメリットがあるのか分からない。われわれにとって、中国にとって何の得になるのか理解できない」(同氏)

 Microsoftは中国でBing検索エンジンに大きな期待をかけている。Bingは市場シェアが小さいが、中国でBaiduに次いでナンバー2となっているGoogleが撤退すれば恩恵を受ける可能性がある。


「Microsoftは中国から撤退しない」とバルマーCEO(ITmedia)


Googleが今まで以上に中国市場で利益を得るためには、中国政府が譲歩することが必要不可欠ですが、その可能性は非常に低いです。
アメリカ政府はGoogleに同調する姿勢を見せていて、その動きは1月18日より大きくなりそうです。

もしGoogleが勝利すれば中国にとっての歴史的な転換点となるでしょうし、Googleが敗北すればGoogleは多くのものを失うこととなるでしょう。

これからの流れは注視すべきところでしょう。

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